プロスポーツ選手とお金の関係 求められるマネープランニング

 いよいよ、サッカーワールドカップが始まります。先日、サッカーワールドカップの日本代表選手の発表がありました。選ばれた選手の喜びの声や落選した選手の胸の内を明かした気持ちの入ったコメントも注目されています。一つの目標に対するスポーツ選手の集中力と忍耐力は、人並外れたものです。

 プロスポーツ選手の支援をしている人から興味深いお話を聞きました。それはプロスポーツ選手の生活力についてです。私たちが良く知る超一流選手は、たいていは十分な生活資金があります。それに比べ、超一流になる一歩手前の選手の生活力は、二つに分かれてしまいます。

 一歩手前の選手は超一流との親密な交流があり、人並み外れたお金の使い方をする様子をよく目にしています。一歩手前の選手が超一流になるか、そのポジションから落ちてしまうかは紙一重です。それにもかかわらず一歩手前の選手は大活躍をしたあと、超一流選手と同じように資金を散財してしまうことが多々あります。問題は、選手が現役でプレーできる期間が15年程と短く、その後の人生のほうが長いことです。

 このプロ選手の支援をしている方は、彼らの現役引退後の生活を心配していました。超一流の一歩手前の優秀な選手でも、一般の人が得られないレベルの大金を得ています。当然ながら、まだ成功できる延びシロがあると考え、さらなる成長をめざしています。自己の衰退について考えている人はほとんどいません。

 このような状況のときに、上手に将来の生活のために資金を活用したほうが良いと考えられる選手は殆どいないのです。その支援者は現役選手に将来の生活についてのアドバイスができる人物がいないと悩んでいました。引退後に自己破産や、一般のサラリーマン以下の生活になってしまっている人がたくさんいるとのことです。

 私たちのようなアパート大家ですと、この話を聞いているときに、次のことを考えます。『大金を散財せず、資金を有効活用し、継続的に安定した家賃収入を得るべきだ』と考えます。大金がある人こそ、将来の定期収入のために、収益性の高い賃貸物件を取得するべきです。

 普通のサラリーマンさんは、収益不動産を取得ための自己資金が潤沢ではありません。しかし、努力して努力して資金を貯めています。それに比べて、若くして大金を手にした人たちが、お金を散財していることはとてもむだなことです。大金を散在している様子を見るたびに、辛くなります。

 プロスポーツ選手、一時的に商売で大成功した人、そして相続を受けたご子息や生命保険金を受けた方など、大金の使い方を間違えてしまう人は少なくありません。安定した収入を確保した後の余裕資金については、自由に夢を描いても問題ありません。将来の生活を確保するためには、一時の大金を得ることよりも、継続的に安定した家賃収入の確保することがとても大切です。(執筆者:大川 伸吉)

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