世界に出なくても国内で十分に勝てる〜個人商売の情報発信・5つの基本方針

 インターネット社会が発展したことで、私達はみな個人で好きなように情報発信を行えるようになりました。このことは、個人で事業を営む人や、零細企業にとって、またとないチャンス。個の時代を生き抜く人の情報発信に役立つ5つの指針をキミアキ先生が解説いたします。

時代は組織の時代から個の時代にシフトした


 今日は、零細や個人の方向けに「個の時代で生きる」という話をしてみたいと思います。

 私達が事業を開始した平成13年頃は、まだ個の時代という雰囲気はあまり無くて、そういう論調を展開する人も殆どいなかったです。

 その頃はまだ、組織の時代と言わざるをえない部分があって、人をどんどん増やして会社を拡大していくと、そういう時代でした。

 ところが、今はもう既に「個人戦の時代」と言っても良いのではないでしょうか。

 というのも今は、インターネット中心の時代になったと、これが相当に大きいのではないかと思っています。

 実は私、学生時代は投稿魔でございまして(笑)、写真とか歌とか、そういうのを色んなところに投稿していたんです。

 それで、今まで一度も採用されていないのが、私の作詞作曲なんです(笑)。

 これ本当にね、音楽雑誌とか芸能事務所とかも、全部ガン無視されたんですけれど。

 まぁ、人がやっていなかった四コマ写真とかは確実に採用されていましたけれど、作詞作曲した歌を日本中の人に聞いてほしかったワケですよ。

 でも、私の若い頃というのは自分の表現をアウトプット場所が凄く限られていました。

 ところが、今の時代はインターネットを使えば、たとえ!たとえ、あなたが音痴でも(笑)、ユーチューブにその恥さらしな歌を投稿して、日本どころか、世界の人に聞いてもらって、ついでにバッコバコに評価してもらえると!

 そんなふうに、自分の好きなように情報を発信できるわけで、昔に比べれば今ほど恵まれた環境って無いんじゃないかって思います。

個の時代を生き抜く人向け〜情報発信5つの基本方針


 じゃあ、個の時代にあって、どんなふうに情報発信していけば良いのか?ここからは5つの基本方針をご紹介しましょう。

1)嫌われることを恐れない


 まず、個の商売を考えていく時って、個人戦ですから嫌われても良いんですよ。

 組織戦じゃない分、勇者、魔法使い、回復薬持った僧侶なんていないわけですから、零細としての発信として考えていくと凄く自由で楽なんですよ。

 これを嫌われないようにすると、言葉がほとんどウソになります。だから、嫌われても良いと吹っ切っていかないと何もできないわけです。

2)尖っていてナンボ


 あとは、基本的に尖っていて良いでしょ。というところもあります。

 特に私がいるのは、東京の中野区というところなんですけれど、クリエイターのような事業者が沢山いらっしゃいまして、この人達から尖りを抜いたら何が残るの?っていうふうに思います。

 社長さんにしてみたって、尖っていない社長さん?鉛筆の丸い先みたいな、そんな社長なんていらんもん!というところはありますよ。

 少々嫌われても尖っていたほうが、もっと簡単に言えば個性を生かしたほうが、良い情報発信ができますよ。

3)勝手に暴れて良し


 それから、勝手に暴れられるっていうことは、個人で商売をやるうえでの良さになります。

 これが、中小企業レベルだと、なかなか社員が暴れにくくなってくるんですよ。

 暴れている中小企業の人といったら、部長さんクラス以上の方だったりして、それくらい失うものができて、怖くなって、本音で勝手なことを言えなくなるんです。

 自分の考えていることとか、理念的なものとか含めて、ブログとかでアウトプットしているのは、大体が社長さんくらいというふうになってきます。

 ところが個人戦だと「俺が自分で勝手に暴れて何が悪い」と、そう言えるんです。

 これは、企業体が出来上がった組織では絶対にマネできないことでして、零細や個人にとっては大きな強みとなります。

4)自分の生き様や人生観をさらけ出す


 人にとって一番恥ずかしいことと言えば、自分を世の中にさらけ出すことです。

 中でも、自分のこれまでの生き様とか人生観を世の中にさらけ出すのって、凄く恥ずかしいことじゃないですか。

 ヌード写真集って、恥ずかしい肝心な部分は葉っぱで隠すじゃないですか。あんな感じで、経営者も本当に恥ずかしいプライベートな部分、というか弱みを隠す人が圧倒多数。

 だから、逆を行くんです。

 場所は、ホームページでもブログでも何でも良いですから、「俺はこんな感じやーーーーっ!」って、世の中に己の恥ずかしい部分を本音で一度公開しちゃうと、後は恥ずかしいことなんて何も無くなりますから。

5)コツコツと努力を伝える


 さて、恥ずかしいことがなくなったら、貴方が普段からコツコツと続けている努力を世間様に伝えましょう。

 商売人の皆さん、ほとんどの方に共通していることが一つあって、それは商売人ならほとんどの人が普段から努力しているってことなんです。

 ところが、自らが普段行っている努力を、多くの経営者が全く伝えてない。

 不言実行みたいなね。

 でも、これ、やったもん勝ちなんです。

 なんでやったほうが良いかというと、私達は日本人です。日本人というのは、本当にコツコツと努力する人が大好きで、そういう人に上手くいってほしいと願う傾向が強い。

 「俺は表現出来ないけど、お前はやってるって表現して、それって凄いよな!お前すげぇよ!」って応援してくれて、ファンになってくれますから。

世界に行かなくても個人は国内でまだイケる


 こうやって考えると、個人や零細企業の場合、グローバルマーケットなんかで無理に戦わなくても、日本国内を主戦場としたほうが儲かるって、私はそう思ってます。

 というか、国内マーケットなんて、情報発信の手段を手にした個人零細にとってみれば、ここ最近見つかったばかりのブルーオーシャンなんですよ。

 10年、20年くらいの期間は、全然やっていけるスッゴいブルーオーシャン。これはマジです。

 だから、
  • 嫌われても良いから
  • どんどん尖って
  • 勝手に暴れて
  • 自分の生き様さらけ出して
  • コツコツと努力を伝える
 こうやってやっていけば、小さくても強い個人や零細っていうのは、これから全然成り立つのかなと思っています。


 
(執筆者:タナカキミアキ)

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