無能な社員はクビにするか?雇い続けるか?コーチングメソッドによる解決方法

 無能な社員。たとえば、窓際族のようにあんまり仕事ができない社員であろうと、情熱のない状態で仕事をする社員であろうと、一度雇用した社長の立場からすると、彼らをクビにするのは非常に辛い決断です。無能な社員はクビにするか?雇い続けるか?この問題に対するコーチングメソッドによる解決方法をご紹介します。

無能な社員でもクビにする社長の気持ちは辛い


 どうも皆さんこんにちは、脳科学教育コンサルタントのクロスです。

 今回お話をさせていただく内容は、ずばり『無能な社員はクビにするのか、それとも雇い続けるのか』ということについてです。

 わかりやすく言うと、窓際族のようにあんまり仕事ができない人たち、もしくはそんなに仕事をしていない人。

 それから、本当はやる気出せばバチっと決めてくれるのに、普段ダラダラしている感じの人をどうすればいいのか。

 いまいち、理念に共感してくれてるのかどうかよくわかんねえな、みたいな感じの人。

 こういう人たちを雇い続けたらいいのか、それとも思い切って法に則った形で、「ちょっと悪いけどあなたをクビにするよ」みたいなことをちゃんと伝えるのかどうかっていうこと、これは経営者なら皆さん悩みますよね。

 この点は、やはり、社長によってもクビにするっていうのは非常に辛いし、大変だと。

 もう悩みに悩んでクビって言えなくて辛い、どうしようっていう人のほうが、普段関わっている社長さんを見ていると多いです。

 「やったぜ!クビにしたぜ!今日も3人クビにしてやったぜ!来週は3人更にクビにして人生を路頭に迷わせて、そいつらの家族全員を悲惨な目に合わせてやるぜ!」とかって思ってるような社長さんのほうがいないんですよ、そもそも。

 真面目で本当に辛い人ほど、クビにしなきゃいけなくても相手のことが可哀想で、なかなかクビにできないんですね。

 なので、クビにするのか雇い続けるのかっていうことについて、コーチング的な観点からどんなことが言えるのかご紹介します。

コーチングの観点からはクビにするもクビにしないも“あり”


 クビにするのか雇い続けるのかということについてですが、1つはやっぱりクビにすることですよね。

 一応、法律でクビにしてはならないというような法律はないんでね。ちゃんと法に則って、1ヶ月前に予告してクビにして去ってもらうという。

 会社都合にするのかどうかっていうことについては、まあいろいろあるとは思いますが、本当にその人間を雇いたくないなら、会社都合にして辞めてもらうというのが1つですよね。

 もう1つ、次です。

 コーチング的な観点から行くと、次のアンサーを聞きたい方が多いんじゃないかなと思うんですが、クビもOKだし、雇い続けるのもOKです。

 OKなんですよ。

 本人が「いや、私は別に残りたいし、続けたいし、私は頑張ってるんだ。ぜひとも残らせてくれ」っていうんであれば、残してやっても良いかな、みたいな感じで。

 で、残ってるとします。そういう無能な社員が。

 じゃあ、社長はこのような場合に、マインドで考えていけばいいのかっていうところが重要になります。

 実は、これも単純明快です。

 「楽勝、どうせ大丈夫。うん、こいつがそんなに働いてなくたって、どうせ俺が楽勝でこの会社をぶっちぎりにトップに持ってって、もうとんでもなく儲けるから関係ねーよ。こいつ1人や2人いたって、全然楽勝で持ち堪えるどころかもう急成長するさ」ぐらいのマインドで考えていけばよいのです。

雇い続けることを選ぶなら社長のエフィカシーを高める必要がある


 じゃあ、どういうふうにすれば、社長がこのマインドで考えていけるかというと、『30年後の目標を来年の目標にする』形で脳に働きかけることが、脳科学の世界では良いとされています。

 脳科学の観点から行くと、30年後の大きな目標を来年の目標にすることは、それを達成するだけの能力を本人が既に持ってるってことなんですよ。

 例えば、仮に元々30年後の目標が、『世界に向けて情報を発信して、そして多店舗展開して多くの人たちに感謝をされながら、社会貢献をしながら、圧倒的な利益を生み出している』というようなゴールを設定していたとします。

 それを来年達成すると考えるんです。

 来年達成するとなると、そんな駄目社員が10人いようが100人いようが楽勝で雇い続けられる。それどころか、駄目社員が社長の凄まじい行動力を見て影響を受けて、思わず行動してしまいたくなってきた、っていうような状況に持っていけて当然なんですよ。

 といいのも、社長自身のエフィカシー(自己効力感)が高ければ、周りにもエフィカシーの高さは伝播します。

 「おぉ!すごい!なんかいける気がしてきた!あの社長の下でだったら、駄目な俺でも上手くいくんじゃないかって気がしてきた。自信ついてきた!ありがとう!」っていう感じで、めぐり巡ってその駄目社員も非常にいい社員になる可能性が生まれます。

 仮に社員が駄目なままであったとしても、会社が社長自身のエフィカシーを源泉に業績を伸ばしていく。その過程でどんどん体力が付いていくので、それぐらい楽勝なわけですよ。

 つまり、社長のエフィカシーが高ければ、そんな駄目社員1人2人いたって楽勝なんですよ。

 むしろ、その駄目社員が自発的に勝手に行動力が高まっていくぐらい、社長の圧倒的な行動を見てるわけですから、そんなもん出来て当然だろうと。

 俺に出来て当然なんだよ、って思っているのが普通です。雇い続けることを選ぶなら、とにかくそういうマインドに自分を持っていきましょう。

 俺は30年後の目標を来年楽勝で達成してるんだ、と。俺はそれにふさわしい人間なんだ、と。どこまでしっかりリアリティを持って思えるかどうかがポイントです。


 
(執筆者:Jamahl Cross)

【関連記事】