飛び込み営業大嫌い!9割以上空振りの非効率営業からどうやって抜け出す?

 やるのもやられるのも大嫌い。飛び込み営業に対してこのような印象を抱いている方は多いことでしょう。それでも未だに飛び込み営業をする会社は後を絶ちません。なぜ、彼らは飛び込み営業に時間を割くのか?飛び込み営業に効果が無いのはなぜか?飛び込み営業をするくらいなら他に代替策は無いのか?キミアキ先生が解説してくれます。

「飛び込み営業」やるのもやられるのも大嫌い


 今日は私自身、やるのもやられるのも嫌いな「飛び込み営業」についてお話しようと思います。

 飛び込み営業ね…私はホントにやるのも、受けるのも、両方とも大嫌いです(笑)。

 営業のやり方もここ10年で随分変わったなぁと感じるのは、本当にネット営業がかなりのウエイトを占めるようになって、飛び込み営業の方がだいぶ減りましたよね。

 毎年4月になると新人研修で、「4月中に名刺を1,000枚集めないといけない」とか、そういうのもあまり見なくなりました。

飛び込み営業をやる理由⇒売り方がわからない


 実際、自分で商売を始めてみると、どうやって売っていいのかが分からないわけです。

 「売り方」というのは、実は会社で営業マンをやってきた人だって、会社でやってきたことと同じようにやるわけです。

 「自分は会社でも一応飛び込みやってたんで」みたいな感じで、じゃあやっぱり飛び込みやってみようかな〜ってこともあるんでしょうけれど。

 ぶっちゃけるとね、みんな本当にどうやって売ったらいいのか分からないから、「とりあえず飛び込みでもやってみようかな。」って感じですよね。

 営業手法って選択肢があまり無いんですよね。

 飛び込みで行くか、それかテレアポやるか、そして法人向けだったらFAXやDM(ダイレクトメール)が用意されていたり。

 それからDMパックというものもあります。新規に開業した人向けのサービスで、DMを送りますよとかっていうものですね。

 飛び込み・テレアポ・FAX・DM この中だったら、まだFAX・DMだったら古い業界でBtoBの場合、相手が小さくても法人さんの場合は若干効き目があるんですよ。

飛び込みとテレアポに効き目が無いのはなぜ?


 では、どうして実際に飛び込みとテレアポに効き目が無いかというと、「決済権がある人に飛び込みで会えないから」というのは大きいと思います。

 テレアポやっても、うちの業界だったら「(決裁権がある)所長先生をお願いします」とか言われるんですけれども、所長先生につながることなんて絶対に無いですからね。

 ですから、決裁権のある人まで届かないんですね。

 では、届くのは何か?って言うと、やっぱりFAXやDMだと担当者がよくわかんない場合に、決裁権のある人のところに置いてしまう、っていう癖は確かにありますからね。

 ダイレクトメールもそうなんですけれども、書き方によっては、「これは決裁権のある人のところに置いておかないといけないな〜。」ぐらいのものってありますよね。

 あとは、飛び込み営業で不在の場合に、「一応名刺だけ置いていきます〜。」っていうのありますよね。

 その名刺も一応、机の上くらいまでは置かれるんですね。

DMも見た瞬間にポイされるものと思うべき


 ところがね、DMだって名刺だって、なんだってそうなんですけれども、例えばDMが来ますよね。

 そのDMを見て、「買う」という行動に移るかどうかと言ったら…まず無い!ですね。

 DMってけっこう沢山届きますよね?

 多分ですけれど、どんなに長くても5秒も見ないですよ。

 見た瞬間にポイッ見た瞬間にポイッ、名刺だって見た瞬間にポイです。全部捨てちゃいますからね。

 DMから「買う」という行動を普通は起こさない。

 普通は絶対買わないんです(笑)。

 買わないけれど「ちょっと見てみようかな〜」って興味を持ってもらう、そこまで行くのも大変なんです。

 ですから私共は、「DMでは買うという行動までは行かないし買わないんだけれど、ちょっと興味を持って見てみようかな〜。」という気持ちになってもらうDMをお送りしています。

 これね〜、結構お金もかかるんですよ〜。

 お金をかけてやっても、買うという直接的な行動になかなか移らないというのも事実です。

新聞を作ってターゲットの元へ毎月届けるのはかなり有効


 あとは「自分達で作った新聞をぱぁ〜っと置いてくるだけ」っていうのをやっています。

 私共の場合は、毎月「あおば会計新聞」というのを作って、商圏の見込み客さんのところへ配って回ります。

 「ども!お世話になってま〜す!今月号の新聞で〜す!」って感じで、新聞をバサ〜っと置いてパッと帰る。

 気楽な感じでね(笑)。

 新聞の良さは、やっぱりね〜「◯月号」ってすることで、1ヶ月に1回は行けるんですよ。

 とりあえず1ヶ月に1回行って、新聞を置いてくる。

 これ、やる方も楽なんですよ。

 だってごくごく当たり前のように、郵便屋さんや新聞配達と同じノリで新聞配ってるだけですから(笑)。

 同じ飛び込み営業をやっても、人間は必要なモノを必要な時にしか買わないんですよ。

 どんな人だってです。これは個人も法人も同じ。

 ですから、新聞配りで毎月買いそうな人たちを回っていれば、向こうは用が出来たときに、「そういえば…」って必ず電話してくるんですよ。

 月1回行く口実が出来る。新聞にはそんな良さがあるんです。

サカイ引越センターに学ぶ「返報性の法則」を活用した新規マーケティング


 サカイ引越センターがやっていて、参考にした方が良いな〜というサービスがあるのでご紹介します。

 「お見積りキャンペーン」というものです。

 「訪問見積をさせていただいたお客様にお礼として、出前で使える1,000円相当のポイントをもれなくプレゼントしています。」ってね。(2017年8月現在)

 確かにこの手法は業種を選びます。

 業種を選びますけれど、まず見積をさせてもらえないと始まらないっていうそういう業種だったら、「まずは見積りをさせてくれ!こちらはお米をあげるキャンペーンやってますよ!」って。

 私は、これは非常に良い方法だと思っております。

 実は、うちは事務所開業の時からサカイさんに8回買い決めで引っ越しを頼んでいるんです。

 8回…そんだけ引っ越ししているわけなんですが。

 うちの場合はもう買い決めなので、サカイさんにお願いするって分かっているんですけれども、相見積りも一切取らないです。

 だけれども、「見積りをさせてください。お米を差し上げます」っていうマーケティングでは、これを返報性っていうんですが、「見積りとっただけで何かあげるよ」っていうね、ここまでのものは、実は世の中にほとんど無いんですよ。

 ほとんど無くて、今は逆に業者さんがいいように使われるので、「見積り:有料」の方なんですね。

 人によっては業者を上手く使う、とにかくややこしい客っていうのが、世の中にはいましてね、そういう人達にたとえ捕まったとしても、まずお見積りが絶対大事だっていう、そういう業種だったら、こういうやり方も「あり」だなと思います。

 あとは、カレンダーで「10月のお得な引越し日」っていう案内があるんですね。

 うちは「1番得な日で良いです」って頼みます(笑)。

 そうすると大体は平日の夕方とかになるんですが、かなり安いんです。

 こういう形で、繁忙期とかが分かっている業種だったら、「この月もしくはこの日は安いですよ。」っていうやり方も良いなと思います。

飛び込みやるにしても気色の悪い笑顔は無用


 結局、私がここ10年で営業のやり方が随分変わったなと思うのは、やはり実際に飛び込み営業がかなり減っているんです。

 それからテレアポも随分減っています。

 代わりに何かしら調べてもらって、相手が調べる検索にどうやって当てていくのか、そっちの方がかなりウエイトが大きくなってきました。

 どうしても飛び込みで告知していかなきゃいけないんだったら、新聞のようなものを使って、ごくごく当たり前のように入って行くと(笑)。

 その時に、私は「気色の悪い笑顔」っていうのは絶対必要無いって思っているんです。

 営業っていうのは。

 気色の悪い笑顔出されると、何か売り込まれるんじゃないかって思うんでね(笑)。

 もう逆に、気色の悪い笑顔なんて使わずにやったら良いと思いますよ。


 
(執筆者:タナカキミアキ)

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