テレビCMの料金相場が寿司屋と同じ“時価”で決まるワケオトクな枠の見つけ方

 Web広告の時代と言われて久しいですが、未だ大きな影響力を持っているのがテレビCMです。ただ、いざテレビCMを始めようとすると気になるのが、あまりにも複雑な料金体系。なぜテレビCMの料金相場は寿司屋と同じ“時価”で決まるのか?オトクなテレビCM枠の見つけ方は?

テレビ広告の料金はお寿司屋さんの”時価”みたいなもの


 今日のテーマはテレビ広告の料金について。

 チラシはお手軽に始められて、Web広告の市場は急拡大中。それでも、未だに多くの会社がテレビCMをバンバン流していますよね。

 なぜか?テレビCMが絶大な影響力を今も持っているからです。

 インターネットの時代だと言っても、パズドラもグノシーもモンストもスマートニュースもみーんな、認知度を一気に上げる時期はテレビCMを打ってましたよね。

 気になるのはその料金。

 広告ビジネスに関わっていると、時々クライアントの方から「テレビCMの料金、知りたいのですが」という質問を受けます。

 でも、この質問、結構解答に窮するものだったりします。

 というのも、テレビCMの料金はお寿司屋さんの”時価”みたいに変動するからです。

 お寿司も広告も”時価”だと頼むのに勇気いりますよね(笑)。

 これからテレビCMを検討されている方もいらっしゃると思うので、テレビCMの料金が時価で決まるのはなぜか?その理由についてお話したいと思います。

テレビCMの料金が時価で決まる2つの理由


 テレビCMの料金が時価で決まる理由その一、それは料金を決める方法が複数あるからです。

 料金は、
  • 視聴率で決める
  • 定価に対する割合で決める
  • CM本数で決める
 など様々な形態で決まります。

 この料金はクライアントさんごとに異なります。

 テレビCMの料金が時価で決まる理由その二は、需要と供給で料金が変わるからです。

 これは経済学の原理で、CMを出稿したい企業が多いと料金は上昇、CMの依頼が少ないと料金が下がるという方式で成り立ちます。

 つまり"時価”

 ね、複雑でしょ?

 これら2つの理由ゆえ、一概に「テレビ広告の料金は○○です」と答えることはできません。

 テレビCMは明朗会計ではないのです。

 なぜ、テレビCMがこのように複雑な料金体系になっているのかというと、テレビ広告で使える時間に制限があるからです。

 まず、放送時間の約10%以上を広告で使うことはテレビ局に許されていません。

 例えば55分の番組だと約5分。これ以上は規定でCMには使えないのです。

 とはいえテレビ局も商売をやっているわけです。

 限られたCM枠で、出来るだけ売上を上げたいから売れる時は高く売り、売れない時はCM枠を埋めるために安く売る。

 季節や景気動向で料金は変動するのです。

 もし、テレビCMを検討する場合、この特性を理解して料金交渉する必要があります。

お得なCM枠ってどうやって見つければ良いの?


 では、テレビCMを実施しようと思う時、試験的にお得な枠をどうやって見つけたらよいでしょうか?

 先程もお伝えした、CMを出稿したい企業が多いと料金は上昇、CMの依頼が少ないと料金が下がる、の原則がヒントになるでしょう。

 実は、CM枠が混んでいるかどうかを大まかに判断する方法があります。

 それは「番組宣伝や公共広告機構の告知が多い時はCM枠は比較的余裕がある。(売れていない)」ので、そこで試してみる。という方法です。

 テレビ局はCM枠が売れ残ると番組宣伝告知で空き枠を埋めるので、こういう枠は比較的交渉を有利に進めやすいでしょう。

 最後になりますが、テレビ媒体は強力な販促媒体です。

 でも、使い方を間違えると、お金をドブに捨てるようなもの。

 特性をしっかり理解してから検討してくださいね。

 中途半端な予算と中途半端な知識でテレビCMをやってはいけません。もし検討する場合は、代理店や専門家を通すのがベストです。

 貴重な広告費用、無駄にしないためにも忘れないでくださいね。(執筆者:高橋 伸夫)

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