営業マンが「招かれざる客」から「歓迎されるゲスト」に変わるには?

 営業という職種はどこに行っても嫌われる職種です。猛暑の中、ピンポンを押し続けて断りまくられている営業マン。「いや結構です」電話を切られまくっている営業マン。彼らのような「招かれざる客」となっている営業マンが沢山いるからです。どうすれば私達は自社の営業マンを「招かれざる客」から「歓迎されるゲスト」に変えられるのでしょうか?

なぜ営業という職種は多くの人に嫌われているのか?


 残念ながら「営業」という職種は本当に嫌われています。これは今も昔も、世界中どこでも変わりません。

 僕が広告代理店の入社試験を受けた時も、最終審査に残った20人の中で営業を希望したのは僕だけでした。

 まぁ、だから一発で内定をもらえたんですけどね。

 売ることが嫌い。売ることが苦手。もしかすると、あなたもそう感じている人の一人かもしれませんね。

 なぜ売る仕事は嫌われているのでしょうか?

 それは次のようなシーンが頭をよぎるからです。

  ドアに片足を突っ込んで「なんとか話だけでも聞いてくれ」と懇願している営業マン。

  猛暑の中、ピンポンを押し続けて断りまくられている営業マン。

  「いや結構です」電話を切られまくっている営業マン。

 でも、これは営業の本来の姿ではありません。これらは、いわゆる「招かれざる客」としての営業マンの姿です。

営業マンが「招かれざる客」から「歓迎されるゲスト」に変わる方法


  「いやーよく来てくれた。ありがとう」

 本来、営業は「歓迎されるゲスト」であるべきなのです。

 そして、僕たちビジネスオーナーは売ることが嫌いなんて言ってはいられないのです。

 なぜなら売ることが僕たちの一番重要な仕事だからです。

 では、どうすれば私達は優れた営業マンとして、「歓迎されるゲスト」になれるでしょうか?

 それを教えてくれるのがドラッガーのこの言葉です。

  「優れたマーケティングはセールスを不要にする」

 神田昌典さんもこのように言っています。

  「マーケティングとは、 買う気満々の優良客を営業マンの前に連れてくること。」

 二人の言葉は違いますが、同じことを伝えています。要約するとこういうことです。

  「買ってもらいやすい状況を作るのがマーケティングであり、買ってもらいやすい人に売ることがセールスである。」

 つまり、セールスを成功させるには、予めマーケティングによる顧客への認知とコミュニケーション、という土台が無くてはならないものなのです。

小さな会社ほど営業活動と並行しマーケティング活動を行え


 反対に言えば、営業マンが招かれざるゲストになってしまうのは、買ってもらいづらい相手に買ってもらおうとするからです。

 買ってもらいやすい状況とは、あなたのお客様が商品に対して強い関心を抱き、あなたの商品の価値を十分に知っている状態です。

 こういう状況が作れれば、最後に「どうされますか?」と言うだけ。これだけでセールスは成立します。

 くどいかもしれませんが、私達のような小さなビジネスオーナーは、売る定めから逃れることができない。

 むりやり売るのか?喜んで買ってもらうのか?どちらが良いかは明白ですよね。

 そしてもう一つ、私達のような小さなビジネスのことなど、他の人は誰も知りません。

 だから、いきなり売るんじゃなくて、買ってもらいやすい状況になってからでないと、誰も商品を買ってくれません。

 歓迎されるゲストになるために、ぜひガリガリとマーケティングに取り組んでみませんか?


 
(執筆者:高橋 伸夫)

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