成果は「銅」なのに「そだねー」ジャパンはなぜオリンピックの主役になったのか?
冬季オリンピックで旋風を巻き起こしたカーリング女子の「そだーね」ジャパン。彼女たちの競技における成果は銅メダル。なのに彼女たちは間違えなく、他の金メダリスト達と同じか、それ以上に冬季オリンピックの主役となりました。なぜ彼女たちはこれほど多くの人に受け入れられたのか?このことについて考えると、ビジネスに役立つヒントを得ることができます。
銅メダルなのに冬季オリンピックの主役となった「そだーね」ジャパン
こんにちは。ブリッジワークの高橋です。
季節はすっかり新緑。ゴールデンウィーク間近。なのに今日、僕がみなさんにお伝えするのは冬季オリンピックの話題(笑)。
「もし、冬季オリンピックに笑顔という種目があったならば、彼女たちは間違いなく金メダルを取るだろう」
2018年2月24日、イギリスのある新聞はこんな記事を掲載しました。
というのも、「そだーね」ジャパンの成果は銅メダル。なのに彼女たちは間違えなく、他の金メダリスト達と同じか、それ以上に冬季オリンピックの主役となりました。
大変お恥ずかしい話なのですが、私め、高橋伸夫も今更「そだーね」ジャパンにハマっております。
でも、誤解しないでくださいね。
僕が公の場でこのように恥ずかしい告白をしているのは、そこにマーケティングの学びが存在したからです。
「そだーね」ジャパン旋風はバックストーリー無くして起こらなかった
僕が「そだーね」ジャパンにハマったのは3月に入ってから。オリンピックが終わり1週間以上も過ぎた頃でした。
きっかけは、たまたまYoutubeで見つけた1本の動画。
その動画は彼女たちの笑顔の裏に隠された秘密を描く、オリンピック出場を決めるまでの7年間に渡る闘いの物語でした。
8年前、強い想いを抱きチームを立ち上げた本橋選手。
ソチ五輪で大活躍しながらも、その現地で解雇を言い渡された吉田選手。
ソチ五輪最有力と言われながら、痛恨のミスショットで代表を逃した天才スキップの藤澤選手。
練習中、一つのショットに喧々諤々と議論を戦わせる彼女たち。
絶望、苦悩、八方塞がり、そして、そこからの再生。
そこから生まれた合言葉が「ステイ・ポジティブ」でした。
彼女たちの笑顔は、自分たちを奮い立たせるためにとても貴重なものだったのですね。
重要なのはここから。
「モグモグ」と「そだーね」と「銅メダル」といった側面から、既に、僕は彼女たちに好意を持っていました。
彼女たちのことを私達は既に知っていました。
だから、彼女たちのバックストーリー(背景)を知ることで、僕はそれまで以上に彼女たちを好きになったのです。
あれほどのフィーバーを巻き起こし、日本中の人々を虜にしたのは、紛れもなく彼女たちの出した成果はもちろん、その裏にあるストーリーを多くの人が知っていたから、彼女たちが積極的に露出していたからではないでしょうか。
あなたの物語を、商品の開発秘話をお客様に伝えよう
「物語には人を惹きつける強烈な力がある」
あなたはお客様に物語を伝えているでしょうか?
なぜ、今の仕事を始めようと思ったのか?どのように、この商品は開発されたのか?
お客様は知れば知るほどあなたのことを好きになります。あなたの商品を好きになります。マーケティングは恋と似ているから。
そして魅力的な物語は何としても人に伝えたくなり、やがて口コミを生みます。
僕が今、こうして皆さんに「そだーね」ジャパンの魅力を伝えているようにね。
いかがですか?物語の力。
お客様に、あなたの物語を伝えてください。商品の開発秘話を伝えてください。
Photo credit: BC Living on VisualHunt / CC BY(執筆者:高橋 伸夫)