居酒屋ガツンの寺本さんに学ぶ人を選ぶコミュニティーが流行る未来

 東京足立区の五反野に新しく出来た「居酒屋ガツン」。そのサービスを少しだけご紹介すると、驚きその1「ドリンク持ち込みOK。」、驚きその2「ドリンクのおすそ分けが可能。」驚きその3「いつでも生ビールが180円などなど。」利益は薄いかもしれませんが、この店舗が目指しているのは、都市型社会に求められるプライベートなコミュニティ作りです。同じような形態の店舗はこれから増えていくことでしょう。

東京足立区の五反野のユニークな「居酒屋ガツン!」


 今日はコミュニティービジネスを考えている方に、「居酒屋ガツン!」さんをご紹介したいと思います。

節約社長
居酒屋ガツン!note

 今かなり話題になっている居酒屋さんでして、東京足立区の五反野という所にあります。

 このガツンさんは”地域のコミュニティー”みたいな形で、要するに人が気軽に来て、そのお店でコミュニティーができあがる…仲間ができ上がっていくっていう、それをコンセプトとされています。

 日本最大のクラウドファンディング・プラットフォームであるCAMPFIREさんで、「TEAMガツン!のプロジェクト名で月額課金1,000円からパトロンになれます」という形でクラウドファンディングもやっていますね。

 まだ始まったばかりなので、パトロン数も11名だけですけどもね。(2018年8月21日時点)

 この手のコミュニティービジネスのいわゆる”場所”を提供するっていうのは、これからもどんどん流行っていくと思います。

「居酒屋ガツン!」驚きの3つのサービス


 ただし、コミュニティーを一時的なブームというふうに考えてはダメなんですよ。

 やはり、真剣に仲間たちをどんどん作っていくっていうような考えの元でやっていけば、大都市だったら間違いなく潰れることはないんだろうなと。

 ただし、大儲けもできません。

 というのも、ほとんどボランティアに近いんですよ。

 ガツンさんの驚きその1、「ドリンク持ち込みOK。」お1人様300円でドリンクの持ち込みができます。

 驚きその2、ドリンクのおすそ分け。お1人様300円でドリンクのおすそ分けを飲めます。

 要するに他の人が持ち込んだ余っちゃってるお酒を300円出すことによって自分も飲むことができる。

 つまり、300円場所代を払えば、そこで好き勝手なことができるっていう感じですね。

 驚きその3、いつでも生ビールが180円。キリン一番搾り中ジョッキがいつでも180円。

 これも、私が飲み屋を経営していましたから分かるんですけれど、中ジョッキのビールの原価は150円はしますんでね〜、180円で売ってもほとんど利益なんて無いですね。

 つまり、こういうふうな形で場所を提供することによって、コミュニティーをみんなで作って楽しんでね〜!っていう感じで、非常に素晴らしいコンセプトだと思います。

都市型社会に求められるプライベートなコミュニティ


 店内では常連さんがメザシを焼いてたり、あるいはたこ焼き器なんかもあるんですね。

 こういうふうに好き勝手やっているわけです。

 うまい棒が置いてあったり…キャベツ太郎?なんかもテキトーに置いてあってね、これもおすそ分けとして頂けるようですね。

 お酒もみんなが勝手につくってて〜っていう感じなんですね。

 この形態でやると店側としては店員さんを雇わなくて良いんでね。

 店主がひとりでも、コミュニティーを維持できるように、要するに変な人を排除するだけで、成り立っていけると。

 これ、非常に面白い形態ですよね。

 特に大都市では、この手のものって本当に求められているんです!

 これは21世紀型産業といいますか、成熟社会における「居場所がない…」とか「淋しい…」とか、特に中小企業の社長さんなんか常に孤独なんですよ。

 ですから、こういうコミュニティーの場所があったらゼッタイ行きますって!絶対(笑)!

 ですから、こういう形態の場所を作るのは非常に良いな〜と思いました。

多少のお金さえあればコミュニティは作れる


 そして、店主の寺本さんという方が非常にTwitterの使い方も上手いし、noteもやってらして、noteにお店のルールなんかも書いているんですけれど、ガツン!の地下スペースをタダで貸します〜っていう告知もされているんですね。

 こうやって色んなコミュニティーを作っていこう!というのを元に、本当に採算度外視でガンガン攻めて行くとね、やはりその手の仲間が色々でき上がってくるんですね。

 ですから、寺本さんの居酒屋ガツン!のTwitterを見ていると、るってぃさんっていう”プロ無職”の人が出て来たりだとか、CAMPFIREをやっている家入さん…ベンチャー起業家なんですが、その人たちがやっているLivertyっていうシェアハウス、そういうコミュニティーがどんどん絡んできて、要するにコラボっている感じなんですよね。

 それからもう1つ。近くはないんですけれども、板橋区にクズBARっていうのがありまして、そこもコミュニティーですね。

 コミュニティーを中心に作りあげていくっていう感じ。

 やっぱり、みんながある程度支援をしてくれれば、これは十分に成り立つし、あと喜ばれるんですよね!喜ばれる。

 特にひとりぼっちは、けっこう自殺しちゃったりするんですよ。

 ですから、社長がどうして自殺するかというのも、本当に相談できなくて、ひとりぼっちでね、死んでしまうとかそういうことって結構あるんです。

 こういうコミュニティーのビジネスっていうのは、そういう面で自殺者も減らせるし、そしてみんなが本当に笑顔になれるんですね。

 それに必要なのは多少のお金が必要。

 多少のお金はクラウドファンディングでもなんでも良いから、そういう所で”良いお金”を出してもらえるようになれば、あと10件、20件くらいは、こういう形のコミュニティが東京を中心に出来てくると思います。


 
(執筆者:タナカキミアキ)

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