今回は転職エージェントの裏側をお伝えします。

本来は転職される皆様にとって素晴らしい仕組みになるはずの、
転職エージェントというものが、なぜ形骸化しているのか？

その答えはお金の流れを見ればシンプルです。

「転職エージェント」が利益を上げらえるのは、
「求人企業」からの売り上げがあるからです。

ようは転職エージェントにお金を払っているのは、
採用側の企業だけ、ということです。

転職される皆様がお金を支払われるケースは、
日本ではほぼありません。

それゆえに「求人企業」と「転職される皆様」の間に立って
調整（コーディネート）をする役割の転職エージェントが、
「お金を払ってくれる求人企業を優先すること」
はごくごく自然なビジネスの流れなのです。

ほとんどの転職エージェントでは、
「求人企業」を「お客様」と呼び、
「転職される皆様」は「お客様」とは呼びません。

そんな前提で仕事を紹介されて人生を左右されるものですから、
「ただほど怖いものはない」
という言葉の最たる例だと思います。

ただし、前回もお伝えした通り、
各エージェントによって全く違う対応をされるため、
とても良いサービスを提供してくださる方もいます。

実際に、転職エージェントの仕事を選ばれた方の中には、
「転職される皆様の支援がしたい」
という想いからこの仕事を選ばれた方もいます。

そのような方は多かれ少なかれ
自分自身もキャリア形成で悩んだことがきっかけで、
同じような悩みを持たれている方を支援したい、
と考えてこの仕事を選ばれています。

「人財採用を通して企業の発展に貢献したい」
なんていうモチベーションでこの業界に進む方は、
非常に稀な方だと思います。

それゆえに、
「転職される皆様の支援がしたい」
という想いと、
「実際は企業がお客様で企業側のニーズを優先しなければならない」
という現実とのギャップで、
この業界を離れられる方もいるのが実態です。

「転職のミスマッチをなくす」
というミッションがある業界自体がミスマッチを生んでいる、
というとても皮肉な話ですね。

次回はこの現状を踏まえて、、
転職エージェントの見極め方をお伝えします。