武谷 慧悟

「苦情対応の場面におけるユーモアの効果」

【講演概要】
さまざまな接客場面のなかで、苦情対応は顧客と企業が最も真剣に向き合う場面のひとつです。その真剣な場面に「ユーモア」は相応しくない要素だと思われるかもしれません。しかし、日常生活を振り返ると、ピンチをユーモアで切り抜けた経験がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。遅刻をしたとき、失敗をして怒られそうなとき、思わず出た面白い一言で場が和み、許されてしまう。このようなユーモアの効果を苦情対応の場面において検証しようとする研究がごく最近登場しました。本講演では、苦情対応におけるユーモアの効果に関する研究成果をご紹介します。さらに、それらの研究成果の検討を通して、今後の苦情対応において重視すべき視点を提示します。

【講演者経歴】
1989年生まれ。2018年早稲田大学大学院商学研究科博士後期課程満期退学。早稲田大学商学学術院助手を経て、2018年より駒澤大学経営学部市場戦略学科講師。専門はサービス・マーケティング。主な研究テーマはサービス・リカバリー(苦情対応)。サービス・リカバリーを受ける消費者と実施する従業員、双方の視点から研究を進めている。著書に『サービス・マーケティング概論』(共著、ミネルヴァ書房)、『現代マーケティング論 第2版』(共著、実教出版)など。